愛より金を選んだ男爵令嬢は人違いで溺愛される
使用人になったのに今までよりも断然いい素材の服を着て、そしてその服の印象に顔が負けることは確実だ。
だがそれでも唯一の服を何日も着続けることと、この絶対似合わないドレスのどれかを着ろと言われたことを天秤にかけて考えればこの中のどれかを選ぶ方がマシだ。
そもそも私には選んでくれた張本人を前にして、似合わないから無理ですと拒む勇気も、権利もなかった。
チラリとラウス様へ視線を向ければ、頬を緩ませている。まるで私がどの服を選ぶのか楽しんでいるようだ。
一体どの服を選ぶのか正解なのか、私にはトンと見当も付かない。
「えっと……じゃあこれを」
数着のドレスから比較的装飾の少なく動きやすそうな、けれども色合いが原色寄りで、私の地味な顔との対決を圧勝しそうなドレスを選ぶ。
使用人から受け取ろうと手を伸ばすとその手はかわされた。
彼女達は他の選ばれなかったドレスを外へと運び出すと、私の選んだドレスを着せようとしたのだ。
「えっと……自分で着られますから……」
背は小さい上、幼く見えるのかもしれないが、これでも立派なレディなのだ。服くらい自分で着ることはできる。
だがそれでも唯一の服を何日も着続けることと、この絶対似合わないドレスのどれかを着ろと言われたことを天秤にかけて考えればこの中のどれかを選ぶ方がマシだ。
そもそも私には選んでくれた張本人を前にして、似合わないから無理ですと拒む勇気も、権利もなかった。
チラリとラウス様へ視線を向ければ、頬を緩ませている。まるで私がどの服を選ぶのか楽しんでいるようだ。
一体どの服を選ぶのか正解なのか、私にはトンと見当も付かない。
「えっと……じゃあこれを」
数着のドレスから比較的装飾の少なく動きやすそうな、けれども色合いが原色寄りで、私の地味な顔との対決を圧勝しそうなドレスを選ぶ。
使用人から受け取ろうと手を伸ばすとその手はかわされた。
彼女達は他の選ばれなかったドレスを外へと運び出すと、私の選んだドレスを着せようとしたのだ。
「えっと……自分で着られますから……」
背は小さい上、幼く見えるのかもしれないが、これでも立派なレディなのだ。服くらい自分で着ることはできる。