愛より金を選んだ男爵令嬢は人違いで溺愛される
しばらくの沈黙をその言葉で破ったということは先ほどの会話は入りに過ぎず、こちらが本題なのだろうと気を引き締める。
「ハーヴェイから聞いたんだが、ブーケの材料を取りに行きたいのだとか……」
「……ダメ、ですよね……」
お義母様の時といい、やはりハーヴェイさんは仕事が速い。おそらくは私がたどり着くまでのあのわずかな時間で告げられたのであろう。
野菜を突いていたフォークを一旦置いて、空いた手を太ももに乗せて真っ直ぐとラウス様を見つめる。答えなんてわかっている。
けれど少しくらいは期待せずにはいられなかった。けれど、やはりその期待は裏切られることとなる。
「今の……帰らせる…………話が……るからな…………」
俯いているせいか、紡ぐ言葉は途切れ途切れにしか聞こえない。
「あの、ラウス様?」
その言葉を聞き返そうと声をかけてみたもののそちらはさして重要ではなかったらしく、顔を上げたラウス様は私がかろうじて聞き取った言葉とは違う言葉を投げてきた。
「ブーケの材料というと何か特殊なものでもあるのか? 王都になくても探させるぞ?」
「ハーヴェイから聞いたんだが、ブーケの材料を取りに行きたいのだとか……」
「……ダメ、ですよね……」
お義母様の時といい、やはりハーヴェイさんは仕事が速い。おそらくは私がたどり着くまでのあのわずかな時間で告げられたのであろう。
野菜を突いていたフォークを一旦置いて、空いた手を太ももに乗せて真っ直ぐとラウス様を見つめる。答えなんてわかっている。
けれど少しくらいは期待せずにはいられなかった。けれど、やはりその期待は裏切られることとなる。
「今の……帰らせる…………話が……るからな…………」
俯いているせいか、紡ぐ言葉は途切れ途切れにしか聞こえない。
「あの、ラウス様?」
その言葉を聞き返そうと声をかけてみたもののそちらはさして重要ではなかったらしく、顔を上げたラウス様は私がかろうじて聞き取った言葉とは違う言葉を投げてきた。
「ブーケの材料というと何か特殊なものでもあるのか? 王都になくても探させるぞ?」