おくれなば
お昼休み。
お弁当を食べ終わった私たちは、寄せ合った机や椅子を直してそれぞれ思うまま適当な位置へ座る。
すると一人がそういえば、と私の肩を叩いた。
みんなの視線が私に集まる。
「今朝、あの園芸部の子たちと話してなかった?」
ちら、と“あの”園芸部たちに目線を向ける。
「あ、うん……ちょっとね」
急に振られて少し動揺してしまって、それが彼女らの好奇心をくすぐったようで。
「え、なになに?桜って園芸とか興味あんの?」
「えー、ちょっと意外!」
「桜だけに、花育てようみたいな?」
きゃははっ、と冗談交じりの爽やかな笑い声が湧く。
決して馬鹿にしているわけではなく、ただいつもの軽い調子で私をからかっているだけ。
「いやいやいや、全然興味ないから!私はバスケ一途でーす」
だから私も、そのノリに合わせて笑う。
「あはは、だよねー。なんか地味だし、何してるか謎すぎる」
「わかる、ぶっちゃけ暇そ」
「ちょっとー、聞こえちゃうよ、おバカども!」