おくれなば

なんで睨まれたんだろう。
私何か悪いことしちゃったのかな。
後ろの席だけど、できるだけ接しないようにした方がいいかもしれない……。

なんてごちゃごちゃ考えていたら、自己紹介の時間はいつの間にか過ぎていった。







────いーち、にー、さーん、しー、


放課後、体育館に響く部員たちの声。
それに重なるバスケットボールの跳ねる音。

でも今日は、体育館の片隅しか使えない日だから、試合もないし部員も少なめ。


「桜ちゃん、こっちのキーパーもう洗っちゃって!」

「わかりました!」


先輩マネージャーの指差すドリンクキーパーを持ち上げる。


「よいしょっと」


高校からはバスケをプレイする側じゃなくて、支える側のマネージャーをすることにした。

マネージャーの仕事は想像以上に多忙で、覚えることがいっぱいだし、細かいルールもあって慣れるまでは大変。

でも先輩は優しいし、同じマネ友もできたし、好きなバスケに携われるのはなんだかんだ楽しいんだ。
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