おくれなば


まばゆい景色にぎゅっと目を閉じます。


──「宏弥、……」

──「桜……」


悔しい光景が瞼の裏によみがえります。


桜さんに渡したくないから。

橘くんの特別になりたいから。

絶対に絶対に、負けたくないから。



「変わらなきゃ」



ゆっくり目を開いて、枝の隙間から空を睨みつけます。


眩しさにうろたえないように、強く、強く。



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