恋をしない秘書と恋に落ちた御曹司の甘くて危険な攻防戦
大きな門の前には、制服姿の警備員が立っている。助手席のスティーブンが窓を開けて何か声をかけると、警備員はすぐに頷き、門を開いてくれた。
タクシーはそのまま敷地内へと進み、手入れの行き届いた庭を抜けた先にある大きな洋館の前でゆっくりと停車する。
ここでタクシーを降りると、目の前にはまるで映画のワンシーンのような光景が広がっていた。広大な敷地に建つ豪華な洋館。美しく整えられた庭園。どこを見ても現実離れしていて、思わず息を呑む。
二人は以前にも来たことがあるのだろう。特に驚いた様子もなく歩き出していくが、私だけは呆然と立ち尽くしてしまった。
『いらっしゃい。カナメ! 久しぶりじゃないの』
警備員から連絡が入ったのか、洋館の扉が開き、一人のご婦人――いや、美魔女と言った方がしっくりくる女性が姿を現した。
年齢不詳のその女性は、自宅にいるとは思えないほど華やかなドレス姿をしている。
背筋はすっと伸び、立っているだけで周囲の空気を支配してしまいそうな存在感があった。
あまりにも住む世界が違いすぎる。私は思わず要さんの後ろへと身を寄せ、少しでも存在感を消そうと身体を小さくした。
『奥様、ご無沙汰しております。日本で忙しくしているもので』
『もうっ、逃げるように帰国しちゃって、私の計画が台無しよ!』
『それは丁重にお断りしたはずです』
彼女の勢いに押されるように、いつも堂々としている要さんが珍しくタジタジになっている。普段ならどんな相手にも余裕の笑みを崩さないのに、今は完全に押され気味だ。確かに、それほどまでの迫力と存在感を彼女はまとっている。
タクシーはそのまま敷地内へと進み、手入れの行き届いた庭を抜けた先にある大きな洋館の前でゆっくりと停車する。
ここでタクシーを降りると、目の前にはまるで映画のワンシーンのような光景が広がっていた。広大な敷地に建つ豪華な洋館。美しく整えられた庭園。どこを見ても現実離れしていて、思わず息を呑む。
二人は以前にも来たことがあるのだろう。特に驚いた様子もなく歩き出していくが、私だけは呆然と立ち尽くしてしまった。
『いらっしゃい。カナメ! 久しぶりじゃないの』
警備員から連絡が入ったのか、洋館の扉が開き、一人のご婦人――いや、美魔女と言った方がしっくりくる女性が姿を現した。
年齢不詳のその女性は、自宅にいるとは思えないほど華やかなドレス姿をしている。
背筋はすっと伸び、立っているだけで周囲の空気を支配してしまいそうな存在感があった。
あまりにも住む世界が違いすぎる。私は思わず要さんの後ろへと身を寄せ、少しでも存在感を消そうと身体を小さくした。
『奥様、ご無沙汰しております。日本で忙しくしているもので』
『もうっ、逃げるように帰国しちゃって、私の計画が台無しよ!』
『それは丁重にお断りしたはずです』
彼女の勢いに押されるように、いつも堂々としている要さんが珍しくタジタジになっている。普段ならどんな相手にも余裕の笑みを崩さないのに、今は完全に押され気味だ。確かに、それほどまでの迫力と存在感を彼女はまとっている。