恋をしない秘書と恋に落ちた御曹司の甘くて危険な攻防戦
***

 決戦の朝——

 俺には勝算がある。それほどまでに、みのりは素晴らしい女性だ。

 仕事の能力は、俺をはじめ隅田も太鼓判を押している。隅田は穏やかで優しそうに見えるが、仕事に関しては俺以上に厳しく、人を見る目も確かだ。そんな隅田がここまで認めた女性秘書は、おそらくみのりが初めてではないかと思う。

 女であることを武器に媚びることもなければ、俺の地位や肩書きを目当てに近づいてくるような下心も一切ない。

 だからこそ、俺はここまでみのりに執着してしまうのだ。仕事も人柄も、何もかもが特別だった。俺にとって、みのり以上の女性など存在しない。

 実は今回のパーティーのために、みのりには内緒でドレスを注文している。

 きっとそのドレスは、彼女の魅力を誰よりも美しく引き立ててくれるはずだ。

 みのりが支度をしている間、俺は店のラウンジで静かに待ちながら、この先の計画を頭の中で何度も思い描いていた。

 このパーティーでみのりの本当の気持ちを確かめる。そして奥様にも認めてもらえたなら——もう何も恐れるものはない。

 きっと、その知らせはすぐに本社にも広まるはずだ。 帰国した頃には、俺たちの関係は名実ともに世間へ知られることになる。

 そうなれば、もう誰にも俺たちを引き離すことはできない。俺はその未来を信じ、一人静かに胸を高鳴らせていた。

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