恋をしない秘書と恋に落ちた御曹司の甘くて危険な攻防戦
『奥様、本日は——あっ、危ない!』
俺が奥様の反応を見ていた、その隣で挨拶をしていたみのりが、突然切羽詰まった声を上げた。視線を向けると、ふらりと体勢を崩したご主人へ向かって、みのりが迷うことなく駆け出している。
そして、自分の身を挺してご主人の身体を支えようとした。もちろん、成人男性の身体をみのり一人で支え切れるはずがない。
俺はとっさに駆け寄り、ご主人の身体が完全にみのりへ倒れ込む寸前で受け止める。そのまま衝撃を殺しながら、ゆっくりと床へ横たえた。
「大丈夫か?」
ご主人の病状も気になったが、俺にとって何より優先すべきなのは、みのりの無事だった。
「私は大丈夫です。それよりも、お医者様を!」
みのりは自分の身体を気にする素振りさえ見せず、真っ先にご主人の容態を案じている。その姿は誰よりも気高く、そして美しく輝いて見えた。
ご主人が倒れた原因は薬の飲み忘れだったと判明する。
あの瞬間、みのりがとっさに身体を差し出していなければ、ご主人は頭を強く打ち、大ケガを負っていたかもしれない。それでも俺は、ご主人が無事だったことと同じくらい、みのりにケガがなかったことに心から安堵していた。
俺の嫁探しどころではない。この一件で、みのりはブラウン家にとって命の恩人となったのだった。
俺が奥様の反応を見ていた、その隣で挨拶をしていたみのりが、突然切羽詰まった声を上げた。視線を向けると、ふらりと体勢を崩したご主人へ向かって、みのりが迷うことなく駆け出している。
そして、自分の身を挺してご主人の身体を支えようとした。もちろん、成人男性の身体をみのり一人で支え切れるはずがない。
俺はとっさに駆け寄り、ご主人の身体が完全にみのりへ倒れ込む寸前で受け止める。そのまま衝撃を殺しながら、ゆっくりと床へ横たえた。
「大丈夫か?」
ご主人の病状も気になったが、俺にとって何より優先すべきなのは、みのりの無事だった。
「私は大丈夫です。それよりも、お医者様を!」
みのりは自分の身体を気にする素振りさえ見せず、真っ先にご主人の容態を案じている。その姿は誰よりも気高く、そして美しく輝いて見えた。
ご主人が倒れた原因は薬の飲み忘れだったと判明する。
あの瞬間、みのりがとっさに身体を差し出していなければ、ご主人は頭を強く打ち、大ケガを負っていたかもしれない。それでも俺は、ご主人が無事だったことと同じくらい、みのりにケガがなかったことに心から安堵していた。
俺の嫁探しどころではない。この一件で、みのりはブラウン家にとって命の恩人となったのだった。