恋をしない秘書と恋に落ちた御曹司の甘くて危険な攻防戦
***
――パンパンッ
「皆さん、聞いてください!」
秘書室に、秘書課のボス――隅田室長の張りのある声が鋭く響き渡った。仕事の手を止め、秘書課のメンバー全員が一斉に顔を上げる。
「室長、どうされましたか?」
応じたのは、秘書課の裏ボス――社長秘書の草薙だった。全身をブランド物で固め、隙のないメイクに、完璧に整えられた身なり。頭の先から指先に至るまで一切の隙がなく、自信に満ち溢れている女性だ。
「ご報告があります。明日、社長の長男である要様が帰国され、副社長に就任されます」
「えっ、社長の長男の要様って、あのイケメンって噂の?」
一気にざわめきが広がる秘書課。
「御曹司じゃない!」
「しかも、いきなり副社長ですって~? 玉の輿だよ!」
社長の息子――海外の大学を卒業後、現地のグループ会社で着実に実績を上げてきた人物だ。“イケメンで仕事ができる”という噂だけが独り歩きし、その素顔を実際に知る者はほとんどいない。
――パンパンッ
「皆さん、聞いてください!」
秘書室に、秘書課のボス――隅田室長の張りのある声が鋭く響き渡った。仕事の手を止め、秘書課のメンバー全員が一斉に顔を上げる。
「室長、どうされましたか?」
応じたのは、秘書課の裏ボス――社長秘書の草薙だった。全身をブランド物で固め、隙のないメイクに、完璧に整えられた身なり。頭の先から指先に至るまで一切の隙がなく、自信に満ち溢れている女性だ。
「ご報告があります。明日、社長の長男である要様が帰国され、副社長に就任されます」
「えっ、社長の長男の要様って、あのイケメンって噂の?」
一気にざわめきが広がる秘書課。
「御曹司じゃない!」
「しかも、いきなり副社長ですって~? 玉の輿だよ!」
社長の息子――海外の大学を卒業後、現地のグループ会社で着実に実績を上げてきた人物だ。“イケメンで仕事ができる”という噂だけが独り歩きし、その素顔を実際に知る者はほとんどいない。