恋をしない秘書と恋に落ちた御曹司の甘くて危険な攻防戦
「自惚れるのもいいかげんにして! 当時の私は世間知らずで、人を見る目がなかっただけ。今ならはっきりわかるわ! あなたがどれだけ最低な人間だったのかってことが!」

「何だと? お前ごときが俺に向かってそんな口を利いていいと思っているのか! 後悔しても知らないぞ!」

 常に自分が一番でなければ気が済まない男。それは学生時代から何ひとつ変わっていない。まるで成長していないのだ。

「それは脅しってことですか?」

 当時の私なら泣き寝入りして、彼の言うことに従っていたかもしれない。けれど、今の私は違うのだ。彼とは違って、ちゃんと大人になっている。

「脅しだ? 俺とお前の立場を教えてやったまでさ」

 私を見下ろすような視線を向けながら、威圧感を隠そうともせずに一歩近づいてきた。

 しかも肩を掴む手には、さらに強い力が込められる。

「痛いから離して!」

「だったら俺の言うことを素直に聞けよ」

 肩に走る痛みに顔をしかめた。それでも、この男の言いなりになるつもりはない。

 そこへ——
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