ただいま緊急で婚約破棄を望んでいます!
 真夜中? それとも、朝日が来るまで? 今日の終わりの考え方は色々あるので、これは知っておきたいところ。

「真夜中の零時までだ」

 あ、質問に答えてくれて、優しい……優しいわけないか! この人、私との出会い頭に、呪いかけなかった?!

 しかも、考えていた二択の短い側だったので、あまり良い情報でもなかった。

「だから、零時までに、婚約破棄出来なかったら……?」

 頭ではわかっていたけれど、どうしても確認したくなって、私はおそるおそる聞いた。

「そうだ……残念ながらお前の行く末は、婚約破棄か死の二択しかない。頑張ってくれ。それと、この呪いを他言しても死ぬから、注意が必要だ」

「え……えー!!!」

 そして、クリス様に事情を話して、婚約破棄をお願いすることも封じられた!?

 クリス様は理想の王子様らしく理性的な人なので、私が事情を話して頼めば、おそらくは誠実な対応してくれるはずだ……はずだけど、これで私は三時間弱で彼に『婚約破棄だ!』と言って貰えるような自然な流れを作らないといけない……!

 う、うそ!

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