敏腕CEOと契約結婚したら、攻略不能なほど溺愛されています
 仕事をする姿を見られたのがうれしくて、しばらく遠目から眺めていると、ひとりの女性が彼のそばまでやって来た。

 洒落たデザインのミニドレス。その上から白のジャケットを肩に羽織っている。手首で光るゴールドのバングルは、イベントの熱気に負けない派手さがあり、その女性の雰囲気にとても合っていた。

(あの人、いったい誰だろう?)

 ただのファンでもスタッフでもない。それだけはわかった。洗練された佇まいが優雅で、とても美しい人。
 碧人さんと並ぶと、ふたりはまさに〝美男美女〟で、見れば見るほどお似合いだ。

「ねぇ、あれ、インフルエンサーの弘花じゃない?」

 近くにいた女性のふたり組が、碧人さんたちを見て噂話を始めた。あの人はどうやら有名なインフルエンサーらしい。

「スタイル抜群でオーラがあるわ。ていうか、そばにいる人は彼氏かな? カッコいいね。仲よさそう」

 もちろんそれは碧人さんのことだ。たしかにふたりは親密そうに見えるから、恋人同士だと間違えられてもおかしくはない。
 キラキラ輝く碧人さんの隣にいるためには、彼女くらいのオーラがないとダメなんじゃないかと、ふと思ってしまった。

 自分の姿を確認するように視線を下げる。今日の服装は、なじみのあるオフホワイトのシャツと、ダークグリーンのフレアスカート。よくある地味な格好だ。
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