空に吹く、風の音を教えて。
ーープシューっ。


目の前でドアが閉まった。


口の形で私の名を呼んでるのが分かる。

私は2人に手を振った。

2人きりにしてあげよう。

咄嗟にそう思ったんだ。

1本遅れたからってど田舎ではないからそんな大差ないし、大丈夫だもん。


「…はぁ」


ため息が漏れた。

朝と同じ湿度の重い重いため息。

結局、聞けず仕舞いだった。

いや、聞かなかったんだ。


…見たくないこと、見えちゃったな。


私…

怖がりなんだ。

弱虫なんだ。

意気地なしなんだ。


鈍感なんじゃなくて、

自分から感じることをシャットアウトしてる。

そうすることで傷つくことから逃げられるようにしてるんだ。


「私…ヤなやつ、だな」


ーーブーブー。


スマホが鳴る。

きっと光莉ちゃんか颯太からだろう。

先帰っててって言うか。

なんて考えていたのに、

画面に現れたのは…


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