空に吹く、風の音を教えて。
日傘を教室に置いてからのんびりとドッヂボールの試合が行われる体育館に行くと私たち以外のメンバーがもう揃っていた。


「よーし!やるぞー!」


光莉ちゃんがハチマキを結び直す。

高く結ったポニーテールにリボンみたくして着けてて可愛くてオシャレだ。

今朝担任から渡された真っ赤なハチマキが私には眩しくて仕方ないけど、渋々私も手首につけた。


「ハチマキを交換した男女は両思いになれるとか、渡した相手に振り向いてもらえるとか、よく少女マンガであるよね?川高にもそういうジンクス的なのないのかね?」

「私は聞いたことないよ」

「やっぱしないよねぇ。つまんなーい」


と光莉ちゃんが口を尖らせていると、遠くから視線を感じた。

ツツーっと視線を移すと目が合った。

慌てて逸らしたけど、一瞬ドキッと心臓が跳ね上がって今も少しドキドキする。


待て待て待て。

落ち着け、私。

いや、まさか。

でも、そのまさか、かも。

またまた、

き、気づいてしまった、のかも。


「光莉ちゃんのこと…」

「風ちんどした?気分悪い?」

「ううん。大丈夫。行こう」

「大丈夫ならいいけど。よーし!出陣だ!」


確証が持てるまでは私がこの爆弾を隠し持っているしかない。

そうどうでもいいことを決意したのだった。
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