逆転令嬢 捨てられた私は2度目で王太子のパートナーになる

対価

「何?お前に家庭教師をつけて欲しい?」

翌日。
執務室にいるお父様の元に私は朝から出向き、彼にそう願い出た。

「私は魔法覚醒者として目覚めたばかりですが、教養や勉強の知識が満足ではありません。そこで私の専属の家庭教師をお願いしたいのです。グロリア家の家紋に泥を塗らないように。そして私を引き取ってくれたお父様に恩返しが出来るように立派な淑女になりたいのです」

「ふむ……」

私の言葉にお父様は顎に手を当て、考えるような仕草をする。

昨日のパーティーで私は彼にとって結果を出していた。
それは貴族達に対してグロリア家の次の魔法覚醒者が誕生した意味を知らしめた。
今までお父様はカドフリー家、ギデリオン家に対してグロリア家では魔法覚醒者が誕生しなかったことに対して焦りを感じていた。

しかし私はパーティーでグロリア家の氷の魔法覚醒者として力を示した。
アクシデントはおきてしまいはしたが、パーティー会場内を全て氷で覆い、且つ新たに魔法を生み出せる魔力があることは最も珍しいはずだ。
私が魔法で力を示した時、お父様は満足気だった。
おそらくだが、私はお父様の期待に応えれたはずだ。

「わかった。パーティーで成果をあげたお前に家庭教師をつけてやる」
「有難う御座います」

「レイティシア、グロリア家の者として二家の魔法覚醒者共に引けを取るな」

お父様は私に対して厳しい目をして告げる。
私は内心ため息をつく。
魔法覚醒者同士で争っても意味がないというのに。

「承知致しました。では、私は失礼致しますね」

ここに長居しても意味が無い。
こんな場所さっさと立ち去った方が良い。
私はそう思い、お父様に丁寧に挨拶をしたあと執務室を出て行った。

廊下を歩きながら私は考える。
これで教養を付けてもらうことに成功した。
当主になるためには一人で独学で勉強することには限界がある。
教養、魔法の歴史、国の成り立ち、経済。
やるべきことは山のようにある。

前回で私は教養をつけて貰えず、アーノルドに利用され、搾取され続けて罪を着せられてしまい、処刑された。
そうならない為にも私は知識を得る必要がある。

(アーノルドの思い通りにさせない為にも、今度こそ上手く立ち回らないと!)

そう思い、廊下を歩いていると目の前からアーノルドが歩いて来るのが見えた。

(うわぁ~~。最悪…)

私は内心悪態をつき、そのままスルーしてその場を通り過ぎようとした。

「おい、挨拶も何し何スルーしてるんだよ!」
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