逆転令嬢 捨てられた私は2度目で王太子のパートナーになる
形勢逆転
私は俯きながら悔しげに手のひらをきつく握りしめる。
私に腕輪の魔法具を付けたのはアーノルドだ。
この男はブレンダを使って、私に魔法具の腕輪を嵌めさせて魔法を使用できなくし、魔法を使えない私を夜会で糾弾した後、貴族達を味方に付けて自分がグロリア家次期当主になろうとしているのだ。
アーノルドを警戒していたはずなのに、こんなことになるなんて…!
アーノルドは乱暴に私の頭を掴み、周囲に頭を下げさせる。
「さぁ、皆さんに謝れレイティシア」
「ぐっ…」
アーノルドの容赦ない腕の力に頭が痛み、私は顔をしかめた。
そして彼は私だけ聞こえるように小さく唇を動かす。
「引き立て役ご苦労」
アーノルドは勝ち誇った笑みを浮かべる。
彼は自分の勝ちを確信している顔だ。
絶対にこんなところで終われない。
魔力が完全に私の中から消えた訳ではない。
私の身体の中に巡る魔力が魔法として外に放出されないだけ。
ならば。
私は自分の中で魔力の循環を巡らせ、巡らせ、巡らせる。
魔力を循環させているだけで身体が熱くなる。
堪らず私は自分の両腕を抱き抱える。
(あと少し、あと少しだから…)
「お、おい!何をやってるお前!!」
焦ったアーノルドが声を上げる。
だけどそれすらも無視して身体の中にある魔力の高まりを見つけ、一気に魔力を暴走させて、放出させた。
私の身体が淡くも激しい光に包まれ、それと同時に魔法具の腕輪がパリーンと音を立てて崩れ落ちた。
「お義兄様、撤回してくださいね。私が嘘つきでないことを」
私は前へと片手を出すと、氷の魔法を使った。
白い雪の花が天井から落ちていき、一瞬で会場全体が氷に覆われた。
「これは…!?」
「まさかグロリア家の魔法だと言うの!」
「じゃあ、さっきグロリア家の嫡男の言葉は全てデタラメだったというのか…」
手のひらを返したように私を言葉でなじっていた貴族たちは口々に言う。
それに対してアーノルドはギリっと悔し気な表情をする。
私は指でパチンと魔法を解く。
氷漬けの景色から元の華やかな会場へと戻る。
私は静かにアーノルドに近づくと彼に冷たい表情を向けた。
「お義兄様、謝罪を要求します。あとこのような騒ぎを起こした責任についてもです」
「……………」
アーノルドは悔しそうに私を鋭い目で睨みつける。
自分の完璧な計画が崩れて彼は心底憤慨、憎しみ、怒りを感じているのだろう。
だが、そんなこと私には関係ない。
彼がいくらグロリア家の当主の座に固執していたとしても人を陥れ、利用する男には当主の椅子座る資格なんてないのだから。
私に腕輪の魔法具を付けたのはアーノルドだ。
この男はブレンダを使って、私に魔法具の腕輪を嵌めさせて魔法を使用できなくし、魔法を使えない私を夜会で糾弾した後、貴族達を味方に付けて自分がグロリア家次期当主になろうとしているのだ。
アーノルドを警戒していたはずなのに、こんなことになるなんて…!
アーノルドは乱暴に私の頭を掴み、周囲に頭を下げさせる。
「さぁ、皆さんに謝れレイティシア」
「ぐっ…」
アーノルドの容赦ない腕の力に頭が痛み、私は顔をしかめた。
そして彼は私だけ聞こえるように小さく唇を動かす。
「引き立て役ご苦労」
アーノルドは勝ち誇った笑みを浮かべる。
彼は自分の勝ちを確信している顔だ。
絶対にこんなところで終われない。
魔力が完全に私の中から消えた訳ではない。
私の身体の中に巡る魔力が魔法として外に放出されないだけ。
ならば。
私は自分の中で魔力の循環を巡らせ、巡らせ、巡らせる。
魔力を循環させているだけで身体が熱くなる。
堪らず私は自分の両腕を抱き抱える。
(あと少し、あと少しだから…)
「お、おい!何をやってるお前!!」
焦ったアーノルドが声を上げる。
だけどそれすらも無視して身体の中にある魔力の高まりを見つけ、一気に魔力を暴走させて、放出させた。
私の身体が淡くも激しい光に包まれ、それと同時に魔法具の腕輪がパリーンと音を立てて崩れ落ちた。
「お義兄様、撤回してくださいね。私が嘘つきでないことを」
私は前へと片手を出すと、氷の魔法を使った。
白い雪の花が天井から落ちていき、一瞬で会場全体が氷に覆われた。
「これは…!?」
「まさかグロリア家の魔法だと言うの!」
「じゃあ、さっきグロリア家の嫡男の言葉は全てデタラメだったというのか…」
手のひらを返したように私を言葉でなじっていた貴族たちは口々に言う。
それに対してアーノルドはギリっと悔し気な表情をする。
私は指でパチンと魔法を解く。
氷漬けの景色から元の華やかな会場へと戻る。
私は静かにアーノルドに近づくと彼に冷たい表情を向けた。
「お義兄様、謝罪を要求します。あとこのような騒ぎを起こした責任についてもです」
「……………」
アーノルドは悔しそうに私を鋭い目で睨みつける。
自分の完璧な計画が崩れて彼は心底憤慨、憎しみ、怒りを感じているのだろう。
だが、そんなこと私には関係ない。
彼がいくらグロリア家の当主の座に固執していたとしても人を陥れ、利用する男には当主の椅子座る資格なんてないのだから。