【キミの声をきかせて】~声を失った少女は、四人の王子に溺愛される~
「お母様が亡くなった時もね、あの子一度も泣かなかったの。いつも健気に笑ってて大丈夫ですって……。
大丈夫なわけないじゃない…今までどんだけ孤独で辛かったのかしら…私たちには計り知れないわね……」
みんな話し終えたお袋の言葉を聞き澪のあまりにも重たい過去にみんなあまりの衝撃に沈黙していた。
高1で母親を亡くしたこと。
たった一人で限界まで働き精神を病んで声を失ったこと。
バイトをクビになり家を追われ野垂れ死にそうになっていたこと。
そんな辛くて暗い過去を持ってるのに、俺たちの知ってる澪は…
いつも明るく朗らかでニコニコと笑っていて
苦しんでる奴がいると手を差し伸べて
家事だって手を抜けばいいのに
俺たちに気持ちよく過ごして欲しいからって
いっつも周りのことばかり気にしてる。
そんな奴だ。
あんなに温かい空気を作れるやつが人一倍苦しい思いをしてたなんて考えたこと無かった…。