【キミの声をきかせて】~声を失った少女は、四人の王子に溺愛される~
EP10:君を守るのは俺がいい。
次の日自分の部屋で飛び起きた私は
急いでリビングに降りたけど
理事長先生はもちろんもういなくて…
申し訳なくてあたふたしていたそんな私に春琉くんは、また今度美味いもん持ってくるってよ。
と私の頭を優しく撫でた。
そんな日の夕方、今は寮のリビングに気持ちのいい夕暮れの日差しが差し込んでいて、開けている窓からは、そよそよと心地のいい涼しい風が入り込んでいた。
オレンジ色の柔らかな光に包まれながら、私はソファの横で床に座り、乾いた洗濯物を1つずつ丁寧に畳んでいく。
すぐ後ろのソファでは、春琉くんが寝転がって気怠げにスマホをいじっている。
洗濯物の擦れる音だけが響いていて、とても静かで穏やかな時間が過ぎていた。
すると
「ただいまー」
玄関の扉が開き、最近では聞き慣れた声が響いた。