【キミの声をきかせて】~声を失った少女は、四人の王子に溺愛される~
「澪……!!」
急いで呼びかけると泣きそうな顔をした澪がこちらを見あげた。
俺の顔を見ると驚いた顔をしたあとに安心したのかだんだん眉がへの字になり涙目になる澪。
なにやってんだよ…ばか…
俺は斜面を滑り降りて澪に駆け寄る。
「大丈夫か?立てるか?」
すると、澪は頭をフルフルと振って足を指さした。
「怪我してんのか?!とりあえず持ち上げるぞ」
泥だらけの澪の小さな体を優しく抱き上げると、澪の体は雨で冷えきっていた。
強く抱き締め、全力で寮へと戻った。