【キミの声をきかせて】~声を失った少女は、四人の王子に溺愛される~
「なぁ…前に碧が澪に抱きついて泣いたことあったろ…?」
急にそんな話をしてくる春琉くんに不思議に思いながらコクコクと頷く。
「こいつんち超金持ちなんだけどさ…昔から両親が忙しくて家政婦たちに世話されてたせーで…人より普通の愛や生活に憧れてんの…。たぶん澪って優しく包み込むような優しさ持ってるからさ…あいつあん時泣いたんだと思うんだわ…」
私は黙って春琉くんの話を聞く。
「たぶんこうやってずっと付き添って貰ったこともこいつねぇからさ…本当はムカつくけど今夜だけは碧に付き添っててやってくんね?」
そう言うとフッと優しく笑う春琉くん。
友達思いで本当に素敵だな…。
【わかりました!任せてください。私今夜はここにいるつもりだったので春琉くんは気にせず寝てください!】
ホワイトボードを見せて春琉くんに笑うと
「ん…頼む。なんかあったら部屋こいよ、おやすみ」
そう言って春琉くんも部屋を出ていった。