【キミの声をきかせて】~声を失った少女は、四人の王子に溺愛される~
その後のことはあまり覚えていない。
ただ孤独の中…誰かの手の温もりに酷く安心したのを覚えている。
少しずつ目が開くと…
見慣れた寮のまだ暗い部屋の天井が目に入る。
眠る前はあんなに苦しかったのに今はだいぶ楽になった…。
そして自分の手の重みのある方に視線を向けると、手を握りしめながら眠る澪ちゃんの姿。
「……っ!!」
いつから握っててくれたんだろうか…
一晩中、一緒にいてくれたの…?
眠ってる時に温かくて安心したのは澪ちゃんの手のおかげ…??
………っ
僕の為にこんなことしてくれる人が今までいただろうか…
この世界にはそんな人いないと思ってたのに…
…澪ちゃん…心配してくれてたの…?
そう考えるだけで胸の中がじんわりと温かくなって目が潤む。