【キミの声をきかせて】~声を失った少女は、四人の王子に溺愛される~
私は律くんを置いていく側になる…。
きっと置いていかれる人は置いていく人より辛いから…。
そう思うと胸がぎゅっとなる。
なかなか言い出せずにいるといつも通りマイペースに部屋に戻ろうとする律くんを慌てて私は追いかけると後ろから服を掴んだ。
少しびっくりした顔をして私に振り返る律くん。
俯きながら黙り込んで服を掴む私を見た律くんは優しそうに声をかけてくれる。
「どーかした?」
「…うんっ」
「そっか、どーしたの?」
「…少しだけ…話いい?」
そう言うと律くんは洋服を掴んでた私の手を優しく握ると私の手を引きリビングのソファに誘導した。
「立ちながらじゃなんだし、話って?」
そう言って涙黒子のある優しい目で私を見つめる律くん。