【キミの声をきかせて】~声を失った少女は、四人の王子に溺愛される~
こいつが夜な夜ないろんな女と遊び歩いて、何をしているのかなんて俺は詳しくは知らない。
だけど、昔から何か深い事情があるんだろうなとは察していた。
夜中に帰ってきたこいつは、いつも疲れた顔をして寂しそうな苦しそうなそんな顔をしてたからな。
だから、こいつの私生活に口出しするつもりもねぇし、こいつから話すまで俺は聞かねぇ。
だけど……。
「……お前にも色々あんのはわかってっけど、あんま澪をいじめてんなよ」
俺が少しだけ声を低めて釘を刺す。
「…約束だかんな」
そんな俺に響也はチッと小さく舌打ちをしてバツが悪そうに視線を窓の外へと逸らした。