春は眩しくて、届かない


夜。


アパートの部屋は静かだった。


コンビニの袋が机の上に置かれたまま、
テレビもつけていない。


昼間、
水瀬に言われた言葉が何度も頭をよぎる。



——全部一気に解決しようとしなくていい。



スマホを見つめた。


連絡先の一番上。



“母さん”



指が止まる。


逃げようと思えば逃げられる。
明日にしてもいい。


でも今日は、
少しだけ違った。


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