【新作】財閥令嬢の私が、三つ子の不良御曹司に世界を教えられるなんて

夏休み最終日

夏休み最終日の今日、私は西園寺家の屋敷に向かうリムジンの中から、流れていく窓の外の景色を眺めていた。

振り返ってみると、間違いなく人生で一番楽しい夏休みだったと思う。

ちょっと怖いこともあったけれど、陽菜の働くファミレスにも夏祭りにも行けたし、ライブで輝く玲央兄様も見れたし、黒龍のみんなとはプールで遊べたし。

堅苦しいパティーや晩餐会、レッスンずくめの夏休みよりもずっと楽しかった。

それになりより、翼くん、蓮くん、碧くんと仲良くなれたから!

だからこそ、西園寺の屋敷に戻るのが嫌になってしまう。

きっとついた途端にお父様に呼ばれていろいろと報告をしなければいけないだろうし、またレッスンでぎゅうぎゅう詰め詰めの毎日を送ることになるだろうから。

翼くんと蓮くんと碧くんとは、私の誕生日、9月30日の日中に遊ぶことを約束した。誕生日にはレッスンはいつもお休みしているし、夜には、お兄様たちがレストランとデパートに連れて行って下さるから……。

次、道明寺に行く冬休みまでに、翼くんたちと他にも何回か遊べたら良いなぁ。

夏休み中はすっかり忘れてしまっていたけれど、私は冬休みには3つ子の誰かからプロポーズしてもらわないといけないわけで。

今のままじゃ私の命が危ういから、もっと仲を深めたい。それに、パーティーでいつも私に話しかけてくる下心丸出しの御曹司とか、一回りも年上のどこかの社長さんとか、自分の家の自慢ばかりしているお坊ちゃんと結婚させられるなら、私は絶対、道明寺家と結婚したい。

あと、黒龍のみんなのことももっと知りたい。

嬉しいことに、翼くんたちは、空いている日はいつでも連絡してって言ってくれたけれど、私は毎日レッスンに追われているわけで……。

それに西園寺財閥の創立記念日やハロウィン、お父様の誕生日には大規模なパーティーがあって私もそれに出席しなくちゃいけない。

なかなか会えそうに無いなぁ。

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