【新作】財閥令嬢の私が、三つ子の不良御曹司に世界を教えられるなんて
だが、すぐに現実へ引き戻された。
問題はそこじゃない。
六花だ。
「あいつ今頃パニックだろ。」
俺が呟く。
翼も頷いた。
「だろうな。」
「紫苑さんに電話するかも。」
碧の一言で空気が重くなる。
全員が同じことを考えていた。
紫苑さん。
あの超弩級シスコン。
もし六花が泣きながら相談したら、たぶん地球の裏側からでも速攻で道明寺家へ乗り込んでくる。
玲央さんも大概だ。
六花に何かあったと知ったら絶対に黙っていない。
「それだけは避けたい。」
翼が頭を抱える。
「俺も。」
碧も真顔だった。
しばらく沈黙が続く。
そして、翼がゆっくり口を開いた。
「隠すのやめるか。」
俺は翼を見る。
翼も真剣な顔だった。
「どうせもう見られた。」
「うん。」
「だったら全部話そうぜ。」
碧が頷く。
「僕もその方がいいと思う。」
俺も同意だった。
中途半端に誤魔化したところで意味がない。
六花は馬鹿だけど。
本当に馬鹿じゃない。
変な嘘をつけばすぐ気付く。
「黒龍が何やってるか。」
「なんで俺たちが入ったのか。」
「全部説明する」
翼はそう言った。
そして少しだけ笑う。
「黒龍はクスリも売らねぇ。」
「女も襲わねぇ。」
「一般人も巻き込まねぇ。」
「この町守るためにやってるだけだ。」
その言葉に俺も頷いた。
実際その通りだった。
だから。
六花なら理解してくれる気がした。
少なくとも。
軽蔑はしない。
そんな気がした。
「じゃあ明日の朝。」
俺が言う。
「メイド来る前に起こすか。」
「だな。」
「賛成。」
方針は決まった。
明日の早朝。
六花に全てを話す。
俺たちが黒龍であることも。
今まで隠していた理由も。
全部。
話し合いが終わったあと、俺たちはそれぞれ部屋へ戻ることになった。
俺は小さく息を吐く。
――頼むから。
――嫌いにならないでくれよ。
そんなことを考えている自分に気付いて、俺は苦笑した。
【side 蓮 fin 】
問題はそこじゃない。
六花だ。
「あいつ今頃パニックだろ。」
俺が呟く。
翼も頷いた。
「だろうな。」
「紫苑さんに電話するかも。」
碧の一言で空気が重くなる。
全員が同じことを考えていた。
紫苑さん。
あの超弩級シスコン。
もし六花が泣きながら相談したら、たぶん地球の裏側からでも速攻で道明寺家へ乗り込んでくる。
玲央さんも大概だ。
六花に何かあったと知ったら絶対に黙っていない。
「それだけは避けたい。」
翼が頭を抱える。
「俺も。」
碧も真顔だった。
しばらく沈黙が続く。
そして、翼がゆっくり口を開いた。
「隠すのやめるか。」
俺は翼を見る。
翼も真剣な顔だった。
「どうせもう見られた。」
「うん。」
「だったら全部話そうぜ。」
碧が頷く。
「僕もその方がいいと思う。」
俺も同意だった。
中途半端に誤魔化したところで意味がない。
六花は馬鹿だけど。
本当に馬鹿じゃない。
変な嘘をつけばすぐ気付く。
「黒龍が何やってるか。」
「なんで俺たちが入ったのか。」
「全部説明する」
翼はそう言った。
そして少しだけ笑う。
「黒龍はクスリも売らねぇ。」
「女も襲わねぇ。」
「一般人も巻き込まねぇ。」
「この町守るためにやってるだけだ。」
その言葉に俺も頷いた。
実際その通りだった。
だから。
六花なら理解してくれる気がした。
少なくとも。
軽蔑はしない。
そんな気がした。
「じゃあ明日の朝。」
俺が言う。
「メイド来る前に起こすか。」
「だな。」
「賛成。」
方針は決まった。
明日の早朝。
六花に全てを話す。
俺たちが黒龍であることも。
今まで隠していた理由も。
全部。
話し合いが終わったあと、俺たちはそれぞれ部屋へ戻ることになった。
俺は小さく息を吐く。
――頼むから。
――嫌いにならないでくれよ。
そんなことを考えている自分に気付いて、俺は苦笑した。
【side 蓮 fin 】