【新作】財閥令嬢の私が、三つ子の不良御曹司に世界を教えられるなんて
シスコンブラザーズ
【side 紫苑の部下・高橋務】
僕は高橋務【たかはしつとむ】、西園寺ホールディングス本社の社長秘書室に所属しとる。
上京して西園寺財閥の中核企業の一つである西園寺ホールディングスに入社して十五年。
昇進して社長である西園寺社長の下で働いて三年。
断言できることがあんねん。
うちの社長は天才や。
ほんで、重度のシスコンや。
それも治療不可能なレベルの。
「高橋。」
朝8時。
社長室に呼ばれた僕は返事をする。
「はい。」
社長は書類から顔を上げないまま呟いた。
「今、六花何してると思う?」
僕は無言になったわ。
また始まった。
本日一回目や。
ちなみに昨日は合計二十三回やった。
「さ、さぁ……夏休みですし、お勉強とかではないでしょうか。」
すると社長は深刻そうな顔になる。
「勉強か……。」
何故かへこんだんや。
「勉強で疲れていたらどうしよう。」
知らん。
僕は心の中でだけツッコミを入れる。
「ちゃんと休憩しているだろうか。」
知らん。
「水分補給は足りているだろうか。」
知らん。
「最近暑いし熱中症になったら大変だ。」
知らん。
確かに熱中症は大変やけどほんまにに知らん。
でも顔には出さへん。
出したら営業部に左遷されるかもしれへんねん。
「きっと大丈夫ですよ。」
僕がそう言うと。
社長は静かに頷いた。
「そうだな。」
納得したらしい。
ほんまによかった。
そう思ったのも束の間やった。
社長はデスクの横へ視線を向け、そこに貼っとる写真を愛おしそうに撫であげる。
僕もつられて見る。
そこには。
お嬢様の写真。
お嬢様の写真。
お嬢様の写真。
お嬢様の写真。
お嬢様の写真。
お嬢様の写真。
写真。
写真。
写真。
「……。」
もはや家族写真コーナーを超えたお嬢様記念館や。
仕事用モニターの横にもある。
書棚の上にもある。
ほんでスマホの待ち受けもお嬢様。
タブレットの待ち受けもお嬢様。
パソコンの壁紙もお嬢様。
以前うっかりオンライン会議で画面共有した際、海外企業の重役から「その素敵な女性は婚約者ですか?」と聞かれ、「妹です。」と即答して爆笑を引き起こしたんは社内では有名な話や。
僕は高橋務【たかはしつとむ】、西園寺ホールディングス本社の社長秘書室に所属しとる。
上京して西園寺財閥の中核企業の一つである西園寺ホールディングスに入社して十五年。
昇進して社長である西園寺社長の下で働いて三年。
断言できることがあんねん。
うちの社長は天才や。
ほんで、重度のシスコンや。
それも治療不可能なレベルの。
「高橋。」
朝8時。
社長室に呼ばれた僕は返事をする。
「はい。」
社長は書類から顔を上げないまま呟いた。
「今、六花何してると思う?」
僕は無言になったわ。
また始まった。
本日一回目や。
ちなみに昨日は合計二十三回やった。
「さ、さぁ……夏休みですし、お勉強とかではないでしょうか。」
すると社長は深刻そうな顔になる。
「勉強か……。」
何故かへこんだんや。
「勉強で疲れていたらどうしよう。」
知らん。
僕は心の中でだけツッコミを入れる。
「ちゃんと休憩しているだろうか。」
知らん。
「水分補給は足りているだろうか。」
知らん。
「最近暑いし熱中症になったら大変だ。」
知らん。
確かに熱中症は大変やけどほんまにに知らん。
でも顔には出さへん。
出したら営業部に左遷されるかもしれへんねん。
「きっと大丈夫ですよ。」
僕がそう言うと。
社長は静かに頷いた。
「そうだな。」
納得したらしい。
ほんまによかった。
そう思ったのも束の間やった。
社長はデスクの横へ視線を向け、そこに貼っとる写真を愛おしそうに撫であげる。
僕もつられて見る。
そこには。
お嬢様の写真。
お嬢様の写真。
お嬢様の写真。
お嬢様の写真。
お嬢様の写真。
お嬢様の写真。
写真。
写真。
写真。
「……。」
もはや家族写真コーナーを超えたお嬢様記念館や。
仕事用モニターの横にもある。
書棚の上にもある。
ほんでスマホの待ち受けもお嬢様。
タブレットの待ち受けもお嬢様。
パソコンの壁紙もお嬢様。
以前うっかりオンライン会議で画面共有した際、海外企業の重役から「その素敵な女性は婚約者ですか?」と聞かれ、「妹です。」と即答して爆笑を引き起こしたんは社内では有名な話や。