色褪せて、着色して。Ⅷ~スノードロップ編~
 シャワーから上がった太陽様は。
 べっちゃべちゃの髪の毛で現れた。
「まあ、風邪をひいてしまいますわ。そこにお座りになってください」
 ここまでくると、完全にバニラのペースである。
 太陽様は黙って椅子に座った。
 バニラはタオルを持ってきたかと思うと、
 ぴたっと手を止めた。
 そして、私の顔を見ると「どうぞ」と言って私にタオルを渡してきた。
「えっ…」
 声を漏らしたが。
 太陽様はこっちの様子には無関心だ。
 私はバニラからタオルを受け取ると。
 太陽様の髪の毛にタオルをあてて、
 髪の毛の水分を取ろうと拭き始めた。
 あまり強く拭いたら、髪の毛が痛んでしまう。
 ぱさぱさと音を立てて、髪の毛を拭くと髪の毛に含んでいた水分が雫となって飛ぶ。
 太陽様の髪の毛は思っている以上にふわふわしていた。
 タオルで拭いているうちに、バニラが忍び足で近寄ってきて。
 そっと手を当てた。
 みるみると太陽様の髪の毛が渇いていく。

 バニラが堂々と妖精の力を使っているというのに。
 太陽様は気づく気配がない。
 この人、戦場で背後から攻撃されたらどうするんだろうと…急に心配になってきた。

「髪の毛も渇きましたので。どうぞ、ぶちまけてくださいな」
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