色褪せて、着色して。Ⅷ~スノードロップ編~
 太陽様はどこを眺めているのか。
 うつろな目をしたままだ。
「イチゴが…あっ」
 太陽様と目が合うと。
「すんません。イチゴの…妹の話なんて聞きたくないですよね?」
「えっ。ここまできてやめるんですか!?」
 太陽様は「ああ…」と声を漏らす。
 相当、落ち込んでいるようだ。

 煮えきらない態度に、ムカついてきたので。
 大胆にも太陽様の隣にドカッと座った。
「太陽様。話してください。太陽様の妹様ということは、私にとっても家族なわけですから」
「でも・・・」
「太陽様、話してくださいませ。わたくしもマヒル様も、太陽様がそのような悲痛な表情をされていたら、気になって夜も眠れませんわ」
 そこまで言わなくても…。
 ぴしゃりとバニラが言い切ると。
 太陽様は一度、黙り込んだ。
 そして、観念したかのように目を閉じて、かっと目を見開いた。


「イチゴが駆け落ちしました」





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