金木犀の奏鳴曲(ソナタ)
マルグリットは目を輝かせて、話を聞いた。
「留学生? ウィーン音大かしら? どれくらい演奏できるのかしら?」
マルグリットはユリウスに矢継ぎ早に訊ねた。
「あ~、そこまで詳しくは話していないんだ。詩月が詳しく知っていると思うんだが」
ユリウスが詩月の名前を出すと、マルグリットの表情が曇った。
「詩月は未だ、練習中?」
「今日は練習の後、部屋で休んでいるみたいだから、ゆっくり休ませて。詩月は毎日、フラフラになって帰ってくるの。着替えもせずに部屋で横になっていて、声をかけるのを躊躇うくらいグッタリしているの。きっと無理をしているわ」
「そうだな。俺も気がけてはいるんだ。工房にも様子を観にいったり、社長から話を聞いたりね。工房の方でも詩月の体のことは気遣ってくれているようだ」
「詩月の調律も演奏もサロンで良い評判を聞くのは嬉しいけれど、体のことを思うと心配で」
「留学生? ウィーン音大かしら? どれくらい演奏できるのかしら?」
マルグリットはユリウスに矢継ぎ早に訊ねた。
「あ~、そこまで詳しくは話していないんだ。詩月が詳しく知っていると思うんだが」
ユリウスが詩月の名前を出すと、マルグリットの表情が曇った。
「詩月は未だ、練習中?」
「今日は練習の後、部屋で休んでいるみたいだから、ゆっくり休ませて。詩月は毎日、フラフラになって帰ってくるの。着替えもせずに部屋で横になっていて、声をかけるのを躊躇うくらいグッタリしているの。きっと無理をしているわ」
「そうだな。俺も気がけてはいるんだ。工房にも様子を観にいったり、社長から話を聞いたりね。工房の方でも詩月の体のことは気遣ってくれているようだ」
「詩月の調律も演奏もサロンで良い評判を聞くのは嬉しいけれど、体のことを思うと心配で」