金木犀の奏鳴曲(ソナタ)
悶々とする気持ちを隠して、詩月と何もない風に電話で話したり、休みの日に話したりした。
「小百合、何かあった? 元気ないな」
小百合が、BALで詩月とビアンカ、ミヒャエルと動画撮影を観ている時だった。
撮影の合間、詩月が小百合に訊ねてきた。
「ん……諸聖人の日の後くらいから感じているんだが」
小百合は鋭いと思った。
「特に何も、気のせいだわ」
「何もない風では。元気が取り柄で歯に絹着せぬ物言いをする君が、やけに慎重だ」
「わたしが元気しか取り柄がないみたいじゃない」
「違うのか? 僕は君の元気とズケズケ言う所が気に入っているんだが」
「失礼しちゃう。でも、そうね」
「聞きたいことでもあるのか? それとも何か聞いたのか?」
「……どうして、そう鋭いのかしら。色恋には疎いのに」
「色恋? ……ああ、緒方のことか?」
「ああーーもう」
「小百合、何かあった? 元気ないな」
小百合が、BALで詩月とビアンカ、ミヒャエルと動画撮影を観ている時だった。
撮影の合間、詩月が小百合に訊ねてきた。
「ん……諸聖人の日の後くらいから感じているんだが」
小百合は鋭いと思った。
「特に何も、気のせいだわ」
「何もない風では。元気が取り柄で歯に絹着せぬ物言いをする君が、やけに慎重だ」
「わたしが元気しか取り柄がないみたいじゃない」
「違うのか? 僕は君の元気とズケズケ言う所が気に入っているんだが」
「失礼しちゃう。でも、そうね」
「聞きたいことでもあるのか? それとも何か聞いたのか?」
「……どうして、そう鋭いのかしら。色恋には疎いのに」
「色恋? ……ああ、緒方のことか?」
「ああーーもう」