君の隣で、私になれた
第3話「理由は単純」
ーーーー数日後 夏。
今日は大学おわりに待ち合わせ。
4人でカラオケに来ている。
今日も紅羽のテンションは高い。
「今日は歌うぞー!!」
「うるさい」
「新も歌って!」
「嫌だ」
「歌え!」
「命令するな」
2人のいつものやりとり。
私は思わず笑う。
相変わらず。
こうしてよく4人で遊んでいる。
「そういえばさ」
「莉桜だけ呼び捨てしないよな」
琉生くんが突然言う。
「ほんとだ!なんで!?」
紅羽がそれに反応する。
「今さら気付いたのか」
新くんが呆れる。
「うーん…なんとなく?」
正直、本当に理由はない。
最初がそうだったからそのままなだけ。
紅羽は紅羽。
でも、
琉生くん。
新くん。
のままだった。それだけ。
「じゃあ今日から呼び捨てにしよ!」
急な紅羽からの提案。
「急だなぁ」
「ほら呼んでみて!」
3人の視線が集まる。
「新」
「ん」
いつも通り。
「琉生」
「なんか新鮮」
琉生が少し笑う。
「うわ、出た」
「何が」
「その顔!」
「どの顔だよ」
「チャラい顔」
「意味わかんねぇ」
今日も相変わらず笑いが起きる。
何回集まっても飽きない。
毎回ほんとに楽しい。
『新』
『琉生』
なんかもっと仲良くなれたような。
そんな気がして少し嬉しい。
ーー1時間後。
「てかさ」
紅羽が突然話し出す。
「昨日、大学で見た」
「何を?」
「琉生」
「あー、」
「また女の子といた」
また。ってことはよくある光景ってことで。
実際に私も女の子と2人でいる琉生…
何度も見かけたことある。
でもなぜか毎回違う子だったような…