君の隣で、私になれた
ーー夜。
花火。
手持ち花火ではしゃいだ後。
線香花火。
静かな時間。
「卒業まであと1年もないんだね…」
紅羽がポツリと呟く。
少し静かになる。
「早かったな」
新が少し笑う。
「寂しい…」
莉桜も小さく呟く。
「卒業しても会えばいいじゃん!」
俺は明るく返す。
「当たり前じゃん!毎月ね!!」
紅羽がいつものテンションに戻る。
「勝手に決めるな」
「でも…集まるだろ。」
めずらしく新が同意して笑う。
「うん…」
莉桜が笑う。
「ずっと4人で。」
その言葉に3人とも笑った。
線香花火。
最後の火が静かに消えた。
俺たちは何も変わらない。
そう思っていた。
この夏も。
この4人も。
そして俺自身も。
でも。
少しずつ。
何かは確かに変わり始めていた。