君の隣で、私になれた
俺が。
一番嬉しかったのは。
紅羽が騒いだからでも。
新が認めたからでもない。
莉桜が自分のことみたいに。
笑って褒めてくれたことだった。
「莉桜は?」
「今は国際線資格取るための勉強してる」
「あとは、韓国語と中国語も!」
「え、まだ勉強してるの!?」
紅羽が大きな声で言う。
「うん、英語は仕事で使えるけど…」
「韓国語と中国語も話せたら」
「もっと担当できる便広げれるから」
「俺より仕事人間」
新も少し驚く。
「もう普通に話せるんじゃね?」
俺は莉桜の方を見て笑う。
「まだ日常会話くらい!」
「でも仕事で使うなら全然足りない」
「だから勉強してる」
「相変わらず真面目すぎ…」
紅羽が笑う。
「莉桜っぽいな」
俺も笑う。
「もっと頑張りたい」
莉桜を目を輝かせながら話す。
その顔を見るのが好きだった。
夢の話をしてる時の莉桜は。
本当に楽しそうだから。
新は設計の話。
紅羽は締切地獄。
4人ともちゃんと前へ進んでいた。
ーー二軒目。
「ダーツ行こ!」
紅羽の一声で。
ダーツバー。
「負けた人テキーラね!」
「大学生か」
「たまにはいいじゃん!!」
「よーし!」
テキーラをかけた勝負が始まる。
紅羽は大学の時もよく行ってたから
やっぱり上手い。
「よっしゃー!」
次は俺。
紅羽と同じく大学の頃散々やった。
「うわー、琉生もやっぱ慣れてんね」
新。
「ダーツ初めてする」
とか言いながら普通に上手い。
「なんで?」
「建築だから」
「意味分かんない!」
みんなで爆笑する。
そして莉桜。
一本目、外す。
「えっ!待って……難しい!」
二本目、また外す。
それを見て紅羽は大爆笑。
「かわいい!うける!」
「ねぇ紅羽!無理、当たんない!」
そのままなら莉桜が負ける。
さすがに不利すぎる。
「待った」
俺が手を挙げる。
「チーム戦に変更しよ」
「えー、そうだなぁ……」
紅羽は少し考えて。
ニヤッと笑う。