君の隣で、私になれた
ーーーサービスエリア。
ーー琉生side.
「お腹空いたー!」
サービスエリアに着くなり。
莉桜が小走りで売店へ向かう。
「子どもか!」
思わず笑う。
数分後。
「見て!コロッケ!」
莉桜は嬉しそうに戻ってくる。
一口。
「……!」
「え!なにこれ美味しい……」
満面の笑み。
「そんなに美味いの?」
「美味しい!」
その顔を見てたらなんとなく。
「一口ちょーだい」
半分冗談で言った。
「いいよ!」
返事が早い。
そのまま。
コロッケを俺の方へ。
「はい。」
自然に顎の下へ手まで添える。
「……。」
思わず固まる。
本人は。
何も考えてない。
だから余計に心臓に悪い。
「食べないの?」
不思議そうな顔で見てくる。
「……いただきます」
一口。
「どう?」
「美味い」
「でしょ!」
屈託なく笑う。
そんな笑い方。
反則だろ。
その後。
歩きながら焼き鳥を食べる。
隣から視線を感じた。
横を向くと。
焼き鳥を見てる莉桜。
「……食う?」
そう言うと嬉しそうに頷く。
「はい。」
串を向ける。
すると莉桜は。
そのまま少し前へ来る。
「……。」
え。
手で受け取るんだと思ってた。
俺は少しだけ笑って。
そのまま。
食べられるように近づける。
ぱくっ。
「美味しい!」
莉桜はまた嬉しそうに笑う。
その瞬間。
口元に少しだけタレが残る。
「莉桜、付いてる」
考えるより先に。
気付いたら親指で拭っていた。
「……あ。」
やべ…と思って止まる。
莉桜が目を丸くする。
「ごめん、ありがと!」
でもすぐに笑った。
……危ない。
今まで散々言われてきたけど。
やっぱり距離感バグってるかも。