君の隣で、私になれた


「莉桜は?楽しみじゃないの?」

少し考えて。

「楽しみ」

「でも、どんな会社かよりも」

「どんな人かの方が気になるかな」

「……。」

紅羽が一瞬止まる。


「そういうとこ!」

「だからモテるんだよ!」

「え?」

「絶対そう!」


笑いながら2人で店へ向かった。




「初めまして」

「総合商社勤務の悠真です」

「よろしく」

落ち着いた笑顔。

年上なのに。

どこか話しやすい雰囲気だった。


「CAやってます、莉桜です」

「よろしくお願いします」


乾杯。

最初はみんなで話す。


仕事。

休日。

最近ハマってること。

自然と話題が広がっていく。


みんなそれぞれで話し始めた頃。

「莉桜ちゃん」

声をかけてきたのは悠真さんだった。

「休みの日って何してるの?」

「カフェ巡りが好きです」

「へぇ、俺も好き」

「ほんとですか?」

「うん、新しい店見つけたら結構行く」


それを聞いて少し嬉しくて笑う。

「えー!おすすめありますか??」

「あるある。写真見る?」

スマホを差し出される。

「わぁ…ここ行ってみたい」

「ここいいよ、今度行ってみ」

「絶対行きます!」


その後も話が途切れない。

「そういえば。」

「敬語じゃなくていいよ」

「えっ……でも…」

少し迷って。


「じゃあ……お言葉に甘えて」

「うん。その方が嬉しい」


気付けば。

自然に笑っていた。



帰り道。

駅まで歩く。


「今日楽しかったな」

悠真さんが笑う。

「私も楽しかった」

「よかった」


少しだけ間が空く。

「今度さ。」

「カフェ…一緒に行かない?」

足が止まる。

少しだけ考える。


前ならすぐ断っていた

でも。

「カフェは…行きたい……」

思わず本音が出る。


悠真さんが笑う。

「じゃあ。」

「今度時間合えば行こう」

「タイミングが合ったらぜひ」

「連絡する」

「うん。」

笑って別れる。



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