君の隣で、私になれた
ーーカフェ。
運ばれてきたケーキに思わず笑う。
「かわいい!!」
「写真撮る?」
「撮る!」
2人で笑う。
「莉桜ちゃんってさ……」
「仕事の話の時と、甘いもの見た時」
「全然顔が違うよね」
「え?」
思わず笑ってしまう。
「そんな分かる?」
「分かる」
「今の方が年相応」
「ひどい!」
「褒めてるよ」
「ふふっ」
自然に笑えた。
気付けば。
2時間近く話していた。
「そろそろ行こっか!」
伝票を取ろうとすると。
悠真さんが先に取って立ち上がる。
「あ。半分払う!」
財布を出す。
でも。
「今日はいいよ!」
「……でも次」
少し笑う。
「もしまた来ることがあったら…」
「その時お願い」
その言い方が。
押し付けじゃなくて。
なんだか心地よかった。
「……じゃあ。」
「ありがとう」
「どういたしまして。」
駅まで歩く。
「今日はありがとう!」
悠真さんにお礼を言う。
「俺も楽しかった」
「また時間合ったらカフェ行こうね」
少しだけ考える。
恋愛。
そういう気持ちはまだ分からない。
でも……
「うん。」
「予定合ったらぜひ!」
悠真さんが笑う。
「よかった」
改札で手を振って別れた。
帰りの電車。
窓の外を眺めながら思う。
楽しかった。
本当にいい人だった。
無理に距離を縮めようともしない。
ちゃんと話を聞いてくれる。
一緒にいて安心できた。
スマホを開く。
ーー莉桜。
『今日、悠真さんとカフェ行ってきた!』
すぐに返信が返ってくる。
ーー紅羽。
『えーーーー!!!!!』
『どうだった!?』
『めっちゃ気になる!!!』
思わず笑う。
ーー莉桜。
『楽しかったよ』
『また今度話すね!』
ーー紅羽。
『約束!!!』
『次会う時全部聞かせて!!!』
ーー莉桜。
『了解』のスタンプ。
画面を閉じる。
窓に映る自分は。
少しだけ前より自然に笑えていた。
それが少し嬉しかった。