君の隣で、私になれた
「ただ…」
湊が再び画面を見る。
「俺だったら嫌かな」
静かな声。
「彼女が他の男とこんな距離だったら」
「…ごめんなさい」
空気に耐えれなくて小さく謝る。
少し沈黙。
「別に怒ってない」
「…うん」
湊は写真を閉じてスマホをテーブルに置く。
「こっち来て」
私は湊のすぐ隣に寄る。
肩の触れる距離。
そして肩に回された湊の腕。
さっきまでの空気が少し緩む。
「そんな顔すんな」
湊が私の頬に触れる。
「怒ってないから」
「…うん」
湊は本当に怒ってるわけじゃない。
ただ、気になるだけ。
心配なだけ。
「今日も可愛い」
「急に?」
「思ったから」
そう言いながら顔を寄せる。
額がくっつくくらいの距離。
真っ直ぐこっちを見る湊と視線が合う。
「さすが俺の彼女だなって」
その言葉に私は少し笑う。
こういう時の湊はずるい。
さっきまでの空気を全部とかしてしまう。
「莉桜」
「ん?」
「ちゃんと俺だけを見て」
冗談みたいな声色。
でもきっと半分は本気。
「…見てるよ」
「ならいい」
湊を満足そうに笑う。
そしてそのままキスする。
最初は短いキス。
次は息が苦しくなるほどの長いキス。
「…ん、……みな…とっ、苦し…っ」
息が荒くなる。
湊の服を掴んで目を合わせる。
「…ベッド行こうか」
「…ん」
ーー寝室。
服を脱がされて下着だけになる。
何回もしてるはずなのに毎回恥ずかしい。
とくに今日は…
「莉桜」
名前を呼んで体に触れる湊。
一瞬も外れない視線が恥ずかしさを増す。
「あ…っ、」
上半身を隠すものが何もない。
そこに触れる湊のひんやりと冷えた手。
そして熱を帯びた唇。
「…んっ…あ」
「その顔。俺しか知らない莉桜の顔」
手はそのまま。
唇だけ少しずつ上に登ってくる。
「他の男には絶対見せないで」
そう言ってまたキスする。
返事もできないくらい深くて長いキス。