君の隣で、私になれた
第1章 出会い
第1話「はじめまして」
ーーー大学1年の春。
ーー莉桜side.
高校までとは違う環境。
知らない人ばかりのキャンパス。
知らない教室。
そんな中で始まった人生初めてのアルバイト。
私たち4人が出会った日。
「新人さんだよね?他の子も来てるよ」
「一緒にこっちに座って待っててね」
店員さんに案内された席へ向かう。
BAR VELVET。
大学生〜若者向けのお洒落なダイニングバー。
バイト先をここに決めた理由。
それは父親の友人のお店だから。
心配性な父親から勧められて決まった。
少し緊張しながら椅子を引く。
静かに周りをみる。
既に3人の男女が座っていた。
男の子が2人。
女の子が1人。
みんな同年代くらいで少し安心する。
「ねぇ!」
突然。
その静かな空間に明るい声が響いた。
「自己紹介しようよ!」
声の主は向かいに座る女の子。
派手めな明るい茶髪。
大きなピアス。
ぱっと目を引く華やかな外見。
初対面のはずなのに。
昔から友達だったみたいな雰囲気を纏う。
「はじめまして!」
「私は城野紅羽!」
勢いよく手を挙げて自己紹介を始める。
「慶應商学部1年!よろしくね〜!!」
「友達100人作るの目標だから覚悟してね!」
「小学生かよ!」
それを聞いた隣の男の子が吹き出した。
「テンション高いの助かるわ」
「紅羽ね、覚えた」
そう言った彼は、
ミルクティー色の髪に整った顔立ち。
笑うだけで周りの空気が軽くなる。
そんなタイプ。
「秒で呼び捨てかい、全然いいけど!」
そして、その彼につっこむ女の子。