君の隣で、私になれた
「紅羽スタイルいいよな」
琉生が褒める。
「でしょ!?」
紅羽は得意げに笑う。
「脚長いし」
「うん!」
「胸もある」
「うんうん!」
「何カップ?」
「デリカシー!」
紅羽が琉生の頭を叩く。
「痛ぇ、強すぎ」
笑いが起きる。
紅羽は褒められて完全にご機嫌。
その時。
琉生がふと思いついたように言う。
「待てよ」
「ん?」
「紅羽の水着を莉桜が選んだんなら…」
「莉桜のは?紅羽が選んだ?」
紅羽がニヤッと笑う。
「それがねぇ、莉桜って実は…」
「ふふ、あとは見てのお楽しみ!」
楽しそうに笑う紅羽。
更衣室に残る私はもう一度鏡を見る。
自分では絶対選ばない色の水着。
それに少し露出も多い。
でもせっかく紅羽が選んでくれたし…
私は小さく息を吐く。
「よし」
覚悟を決めて外へ出た。
「ごめん、遅くなった!」
声をかけると3人がこっちを向く。
そして固まる2人。
黒のホルターネック。
黒なんて普段なら絶対に選ばない色。
「どう!?」
紅羽が得意げに聞く。
「莉桜が黒は意外すぎるな」
新が言う。
「普通に似合う」
私は安心して少し笑う。
「ありがとう」
その横で。
琉生は何も言わない。
「おいなんか言え」
新が突っ込む。
数秒。
琉生がじっと私を見る。
そして。
「ナイス紅羽」
「でしょ!!」
紅羽がガッツポーズする。
「これは私の勝ち」
「なんの勝負だよ」
新が呆れる。
みんな笑う。
少しだけ肩の力が抜けた。
その時。
琉生がふと口を開く。
「てか莉桜って意外と…」
「そうなの!」
紅羽がそれに割り込む。
なんか嫌な予感。