君の隣で、私になれた
ーーお昼。
海の家でお昼ご飯。
紅羽たちは食べ物を買いに行った。
私は喉が乾いて自販機の前。
なかなか決まらずどれにするかまよってる。
「ねぇ」
突然、声をかけられて驚いて振り向く。
同世代くらいと男の人が3人。
「やっぱさっきの可愛い子だ」
「え、てか可愛すぎじゃね?」
「何してんのー?ひとり??」
軽いノリで話しかけてくる3人。
見た目もチャラそうなかんじ。
「えっと…」
私は困ったように笑う。
「今みんなと来てて…」
「ちょっとだけ話そうよ」
「LINE交換しよ!」
「彼氏いるの??」
距離が近くて嫌悪感がある。
少しずつつめてくる。
後ろに下がろうとした時。
「絶対モテるでしょ?」
1人の男がそう言って肩に手を伸ばす。
やだ…
そう思った瞬間。
ぐいっと体が後ろに引かれる。
「え?」
驚いて振り返る。
「何してんの」
琉生。
いつの間に来たのか。
私の肩を引き寄せたまま。
自然に腕を回してる。
「琉生?」
「探した」
それだけ言うと男たちの方を見る。
「え、彼氏?」
琉生は否定しない。
「行くぞ」
私の方をみて言う。
そして再び男たちの方へ視線をうつす。
「悪いけど連れてくね」
軽く頭を下げていつもの顔で笑う。
そして歩き出す。
後ろから。
「いやあれは無理だろ」
「彼氏レベル高すぎ」
「勝ち目なくね?」
「おわった」
小さい声だけど聞こえる。
少し離れてから琉生は回してた腕をはずす。
「助かった…」
「どーいたしまして」
「ありがとう」
「うん」
歩きながら琉生が笑う。
「相変わらずだなー」
「何が?」
「モテるの」
「それは琉生でしょ」
琉生にだけは言われたくない。
「俺は知ってる」
「何を」
「莉桜が大学で1番モテてること?」
「やめて」
思わず笑う
「ほんとだから」
「違うって」
そんな話をしながら。
2人で海の家へ戻った。