君の隣で、私になれた
第22話「莉桜は友達なんで」
ーー莉桜side.
ーー…
「ありがとうございました!」
湊たちが退店。
外に出て見送る。
なぜか紅羽たちもみんな。
「でも莉桜ちゃんすごいな」
湊の友達が言う。
「え?」
「店入った瞬間分かった」
「何がですか?」
「湊の彼女だってこと」
「なんでだよ」
それを聞いて湊が笑う。
「いや、可愛かったから」
湊の友達も笑う。
「わかります!」
紅羽まで同意してくる。
「大学でも有名だし!」
「やめて」
私は苦笑する。
「まぁ莉桜は目立つよなー」
次は琉生が言った。
「可愛いし」
いつもみたいに笑いながらさらっと言う。
その瞬間。
湊が眉が少しだけ動く。
湊の友達たちは話を続ける。
「だよなー」
「神崎くんも人のこと言えないけどね」
「え?」
琉生は突然ふられて少し驚いてる。
「噂は聞いたことあったけど噂以上だった」
「それな、モテ方えぐかった」
友達たちが琉生に言う。
そして。
「確かにモテるね、噂通り」
湊も琉生に向かって言う。
一瞬。
琉生の視線が湊へ動く。
「…全然ですよ」
琉生は笑って軽く流す。
「そしてチャラい」
「チャラい!女慣れしすぎてる!」
湊の友達たちが笑って話す。
湊は何も言わない。
「それ褒めてます?貶してます?」
笑いながら返す琉生。
「どっちも!」
笑いが起きる。
でも湊だけは笑ってない。
一見、普通に笑ってるように見える。
けど目が笑ってない。
その表情に私はまだ気付かない。
「あと莉桜ちゃんもモテるねやっぱり」
湊の友達が言う。
「こんだけ可愛ければ当然だよなー」
もう1人の友達も言う。
「声掛けられたりしないの?」
「たまに…」
私が控えめに答える。
「ほら」
「やっぱりモテる」
友達たちが笑う。
湊はまたなにも言わない。
私は湊の顔色を伺う。
笑ってるけど笑ってない。
機嫌が悪い気がする。
私は静かに服の裾をぎゅっと握る。