あなたは王の器じゃありません 文官令嬢、辺境の地でその才を発揮する
 役所の一室を簡易診療所とし、そこで騎士団に所属している医師の他、近隣で暮らしている三人の医師が待機している。近隣に暮らす薬師も、薬の調合で協力してくれるそうだ。
 ここに用意していない分は、それぞれの薬師の家に行くことで渋滞を緩和するらしい。
 問題が発生すれば、まずコルネリオに相談。彼でも手に負えないものはドラヴェンに回すことになっている。
 それから、他の役人達もそれぞれの配置についた。商家関係の相談に乗る者、住居に関する相談等、皆、得意分野がある。こちらは、コルネリオが担当を決めてくれた。

「コルネリオさん、ありがとうございます。今日はよろしくお願いします」
「……失敗しないといいな」

 そっけない返事だったが、彼が今日の相談会を成功させたいと思っているのは知っている。頼りにしていい先輩だ。

「それでは皆さん、今日はよろしくお願いします」

 エルニーナは頭を下げ、門を開く合図を出した。
 だが、問題は早々に発生した。今日、ここで相談会が開かれることは以前から周知していた。そのため、門が開く前から多数の人が集まっていたのだ。
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