Hidden love.
「はあ、週明け憂鬱だわ。今の私は噂の的」


 そう溜息と同時に零すと、大樹はこちらに視線をやる。


「あんま気にしすぎてもよくねぇよ。はげるぞ」

「今のあんたに必要なのはデリカシーね」


 実際五百円玉くらいの禿げは出来そうなほど、ストレスは溜まっている。胃の痛みも感じる程に。

 周りから浴びる、あの同情の目と、好奇心たっぷりの目。放っておいてほしい時に、周りは放っておいてくれない。

 今から考えるだけで、気が重い。行きたくない。


「ま、なんとかなるって」

「本当、どこから来るのかしらね。あんたのその楽観的さは」

「週末だし、楽しく飲んで一旦は忘れる、だろ?」

「…そうね」


 その瞬間生ビールを一気に飲み干し、もう一杯同じものを注文する。これからの事、考えなくてはいけないのもわかっている。こんなのがただの現実逃避であることも。

 だけど、今の私はまだ傷付ききって、怒りきって、感情をすべて出せていない。考えるのはそれからでも遅くない。
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