Hidden love.
 当然その夜の記憶など無い。

 理性飛ばして、お互い獣みたいに求めあうだけだった。大樹に全身を貪るように口付けられ、私は情けなくそれに感じて、ただただだらしない声を上げているだけ。

 高校時代、こんな風に求めあったことはなかった。清く正しいお付き合いをしていたと思う。

 だから良くも悪くも時間が経過して、自分達を大人にして、こんな物事も割り切れるようになった。好きかわからなくても求めあえる。そんな風に。

 週明け、私は会社での空気感と、自分との感情と戦わなければならないのに、今は何も考えたくない。

 少し見上げると大樹がいて、彼も私から全く目を逸らしはしない。


「何か…、夢みたいだな…」

「…大袈裟」

「大袈裟じゃねぇよ」


 余裕もないのか熱い息を零すと、また最奥を狙って突き上げる。

 大樹らしくない余裕の無さ。雑な部分もあって、荒々しいのにそれが嫌じゃないなんて、どうかしている。

 それと、ほんの少しだけ考えてしまった。


───今夜が終わらなければいいのに、なんて。
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