Hidden love.
社長室の前に着くと、少し気を落ち着かせ、静かにノックする。
「どうぞ」
中から優しい大樹の声が聞こえる。その声で中に入ると、背を向けて窓の方を見ていた大樹は振り返り、私の方を見た。
私の表情を見た瞬間、彼の表情が硬くなる。こんな私を、今は誰にも見られたくなんかなかった。
ゆっくりとこちらに近付いてくると、私の顔を覗き込んでくる。
「どうかした?」
「…なんでもない」
「なんでもないわけないだろ。強がるな、清花」
大樹にはすぐに気付かれる、私のこと。昔から誰も気付かないような私の変化に、親よりも親友よりも、誰よりも早く気付いてくれるのが大樹だった。
そんな大樹の前だから、余計に気が緩んで涙と本音が零れる。
「悔しい…」
「ん?」
「悔しい…! あんなくそ男を好きになって、四年間も無駄にしたことが! 絶対に悪いのは向こうなのに、何もかもこっちが我慢しなくちゃならない状況にも、何もかも嫌気が差すの!」
いい歳した大人が、涙を零し、声を荒げ大樹にぶつける。
彼はそんな私を突き放しもせず、落ち着かせようと宥めるでもなく、その瞬間に抱き寄せ、優しく頭を撫でる。ただただ泣きじゃくる私を落ち着かせるように、優しい大きな手で。
「どうぞ」
中から優しい大樹の声が聞こえる。その声で中に入ると、背を向けて窓の方を見ていた大樹は振り返り、私の方を見た。
私の表情を見た瞬間、彼の表情が硬くなる。こんな私を、今は誰にも見られたくなんかなかった。
ゆっくりとこちらに近付いてくると、私の顔を覗き込んでくる。
「どうかした?」
「…なんでもない」
「なんでもないわけないだろ。強がるな、清花」
大樹にはすぐに気付かれる、私のこと。昔から誰も気付かないような私の変化に、親よりも親友よりも、誰よりも早く気付いてくれるのが大樹だった。
そんな大樹の前だから、余計に気が緩んで涙と本音が零れる。
「悔しい…」
「ん?」
「悔しい…! あんなくそ男を好きになって、四年間も無駄にしたことが! 絶対に悪いのは向こうなのに、何もかもこっちが我慢しなくちゃならない状況にも、何もかも嫌気が差すの!」
いい歳した大人が、涙を零し、声を荒げ大樹にぶつける。
彼はそんな私を突き放しもせず、落ち着かせようと宥めるでもなく、その瞬間に抱き寄せ、優しく頭を撫でる。ただただ泣きじゃくる私を落ち着かせるように、優しい大きな手で。