Hidden love.
 買い物を済ませたその日の夜。帰りが遅くなった私達は外で食事をしていた。


「飲んでもいいよ」

「あなたが飲まないのに、飲めるわけないでしょ? というか、運転手を置いてでも飲みたがるほどの酒好きに見える?」

「そうじゃないけれど、俺は酔った可愛い清花を見たいだけ」

「またあの日みたいに記憶を飛ばせって?」

「どこまでむしろ記憶ある?」

「二軒目くらい」

「結構序盤でつぶれてたんだな」


 あの日のことを思いだすのには、随分の時間がかかる。傷心中だった私に、そこにいた大樹。今思えば運命的な再会だったなと思った。それだけであれば。

 でも後から聞くと、大樹は私が今勤務している会社にいることを知っていて、なんならその会社を吸収していて、出会うことは必然だった。

 思い出していくと、どんどんと笑いが零れてくる。そんな私に、大樹は少し不思議そうに首を傾げて、「何を笑ってる?」と問いかけてきた。


「私達、再会してからおかしなことばかりね」

「まあ、普通はないな」


 二人でそう笑っていると、大樹は食事を続けながら「そういえばさ」と、こちらに声を掛けてきた。私はその声で顔を上げ、彼の方を見る。
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