Hidden love.
 今や喘ぐことしか出来ない私を、大樹はずっと見ている時がある。それが恥ずかしいのに、顔を隠そうとすると手を押さえ付けられるし、隠すのを許してくれない。

 声を我慢しようとすると、激しく責め立てて来ようとする。首を横に振ってもやめてなんかくれない。

 彼の愛し方は時折意地悪。これも、私が彼の嫌いじゃないポイント。


「…ここ、すき?」

「…っ、!」


 聞いてくるな、そんなこと。

 そう伝えるように、胸元を何度も叩くと、彼は愉快そうにまた笑うだけ。

 どうしてこの男だけいつも余裕なのか分からない。私ばっかりこんなに余裕を奪われて悔しい。

 いつも私は彼に勝てやしない。たまには主導権を握って、余裕を無くしてやりたいのに。


「愛してるよ。清花」


 こんな時に、こうして大事な言葉を吐くのも、この人のずるいところ。

 普段は優しくて、行為中は時折意地悪で、ずるい人。

 私はまたこの人の魅力のせいで、沼にはまりこんでいく。一度落ちたら抜けられない、底なし沼。
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