Hidden love.
 リハーサルが終わり、式が始まると盛大な音楽が流れる中、大樹の腕を組んで、バージンロードの上を歩く。ゆっくりと、一歩ずつ。

 祭壇の前で止まると、そこに牧師がいて、憧れていた結婚式が始まる。私達と関係者しかいない、静かな式。だけどそれがいい。

 はじめ、二人式にしたいと言っていた時、大樹は驚いていた。



* * *


「友達とか、呼ばないの?」

「うーん。なんだか前にも話したと思うけど、子育てで余裕が無かったり、離婚したなんて話も聞くし、こんな考えが卑屈かもしれないけど、今苦労している人に結婚式の正体なんて嫌味と捉われる気もして嫌なのよ。だから、後日連絡する。それに、私の変な考えすぎでストレス感じても、せっかくの式が台無しだしね」

「そっか」

「大樹は家族とか、体裁とか大丈夫?」

「そんなこと気にしなくていいよ。俺らが一番って感じる式がいいし」



* * *


 大人の考えで私の考えを受け入れてくれた。最近は友人との関わりも少なくなってきていたし、これで十分だった。二人だけで。

 祭壇に到着すると牧師の前に、立つ。牧師は優しい表情で、私達のことを見ている。
< 91 / 94 >

この作品をシェア

pagetop