モテ男の北原くんは、報われない恋をしている
北原は、吉野先輩が何気なくもらしたひと言を覚えていて、その店の予約を取るために裏で相当な根回しをしていたんだろう。
けれどそのことを態度には出さず、あくまでたまたまという体で誘うなんて。
さすがモテ男の北原。手慣れている。
普通の男なら、君のために苦労して取ったんだよ、なんてドヤ顔しそうなものなのに。
私がそんなことを考えていると、吉野先輩が首を傾げた。
「あ、でも。私なんかより、北原くんに誘ってもらいたいと思う女の子は、たくさんいるんじゃない?」
吉野先輩の言う通りだ。
北原は顔も要領もよく、仕事までできる。社内で一、二を争うモテ男だ。声をかければよろこんでついてくる女性社員は山のようにいる。
やんわりとした返答から、吉野先輩は彼女たちからの反感を買いたくないと思っているのが伝わってきた。
しかし、ここで引き下がる北原ではない。
「あの店、ライバル社が営業をかけてるらしいんです。うちもアプローチしたいと思ってるんですけど、事前に視察を兼ねて先輩の意見をもらえたら心強いなと思って」
淀みなく言う北原に、うわ、うまい!と心の中で歓声を上げた。
けれどそのことを態度には出さず、あくまでたまたまという体で誘うなんて。
さすがモテ男の北原。手慣れている。
普通の男なら、君のために苦労して取ったんだよ、なんてドヤ顔しそうなものなのに。
私がそんなことを考えていると、吉野先輩が首を傾げた。
「あ、でも。私なんかより、北原くんに誘ってもらいたいと思う女の子は、たくさんいるんじゃない?」
吉野先輩の言う通りだ。
北原は顔も要領もよく、仕事までできる。社内で一、二を争うモテ男だ。声をかければよろこんでついてくる女性社員は山のようにいる。
やんわりとした返答から、吉野先輩は彼女たちからの反感を買いたくないと思っているのが伝わってきた。
しかし、ここで引き下がる北原ではない。
「あの店、ライバル社が営業をかけてるらしいんです。うちもアプローチしたいと思ってるんですけど、事前に視察を兼ねて先輩の意見をもらえたら心強いなと思って」
淀みなく言う北原に、うわ、うまい!と心の中で歓声を上げた。